梅仕事2008（3）～カビが出たときの対処・土用干しのポイント
2016/05/22
梅雨明けして、そろそろ梅干の土用干し（天日干し）の頃です。
梅干を仕込んでいるみなさんは、ここまで無事でしたか？
わたしは今年は例年に無く、カビが出てしまいました。
全体にもやもやと出て、梅酢が白濁していたら、残念ながらリカバリーはかなり難しい。
幸いなことに、わたしの場合は、ぽつんぽつんと小さなクラゲみたいなのが出るタイプだったので、急いで処理しました。
【梅干のカビの対処方法】-----------------------------
（1）クラゲ状のカビが数個程度の場合；
よく消毒したおたまやスプーンで、そっとすくいとる。
全体に焼酎をふきかけて、2～3日様子を見る。
（2）クラゲ状のカビが多数ある場合。1）の対処の後、またカビが出た場合；
残念ながら、ちょっと大掛かりな対処をしなくてはなりません。
ただし、梅酢が濁っていなくて、香りもフルーティーな正しい梅酢の香りであることが条件です。
そうであれば、下記の方法でかなりリカバリーできます。
①まず、1）と同様に、できるだけカビをすくいとる。
②カビの原因となるもの（傷んだ梅、ほこり、重石など）を取り除く。
③梅酢をステンレスかホウロウの鍋に取り分け、しっかり煮沸する。
カビの程度が激しければ、梅も消毒しなければなりませんが、特に傷んでいる梅がなく、梅酢の表面にのみカビが出ている場合は、梅は動かさず、梅酢だけをできるかぎりお鍋に移すのでもOK。
傷んでいる梅がある場合は、焼酎で洗う。
④容器と梅全体に焼酎を吹きかけて消毒し、煮沸した梅酢を戻す。
この際、できれば、お塩または氷砂糖を追加投入しておくと、これ以降のカビ予防になります。
以上は、赤紫蘇を入れる前でも後でも、基本的には同じ。
ただし、紫蘇を入れてからのカビは、紫蘇にカビが回っていることがあるので、その場合は様子を見て、紫蘇を取り除いてください。
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わたしの場合は、梅はまったく傷んでいなかったので、梅は触らず、梅酢だけ消毒しました。
その後、お塩と氷砂糖少々を追加投入し、重石はそれまで使っていたビニール袋に入れたペットボトルを止めて、よく消毒した陶器の食器に変えました。
樽の口（上部）をラップで厳重に覆って、さらに全体をおおきなビニール袋で覆い、ホコリが入らないようにして様子を見ること一週間。
まったくカビが出なかったので、ようやく赤紫蘇を入れました。
それからあとは、今のところ問題無し。
さて、あとは無事に土用干しを終えるのみ。
土用干しは晴れていればいつでもいいのですが、湿気が多いときは避けた方がいいでしょう。
なぜなら、土用干しするのは日光消毒のほか、干して水分を飛ばすことに意味があるから。
赤紫蘇を入れている場合は、太陽光が着色を定着させる役割も果たします。
昔は三日三晩干すといったものですが、昨今の温暖化とヒートアイランド現象の中では、夜間もほとんど気温が下がりません。
夜干す意味がないので、夕方には屋内に取り入れた方がいいと思います。
その際に、梅酢に戻す、戻さないは、お好みで。
わたしは着色のため、梅酢に戻すことが多いです。
その方が幾分、梅がしっとりするように思いますが、さして大きな違いはないでしょう。
そのほか、干している最中に一度上下を返すとか、梅酢を付けて着色を促すとか、できればした方がいいポイントはありますが、それよりもこの猛暑！
無理なくできる範囲で干すので十分ではないでしょうか。
「土用干し」「三日三晩」の言葉にとらわれず、それぞれが体調のいいとき、連続して干す余裕のあるときになさるといいと思います。
干し終わりの目安は、梅の重量が干す前と比べて、およそ半分になっていること。
余った梅酢もお陽さまにあてて、大切に保存しましょう。
浅漬けに使ったり、冷奴やおそうめんのタレに入れたり、おむすびの手水の代わりに使うと美味しいですよ。
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キッチンひめ 梅仕事まとめページ；
■梅干の漬け方（2） → 赤紫蘇を入れる
■梅干の漬け方（3） → 土用干しをする・保存する
■おいしい梅酒の作り方
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仕込んだ直後の梅酒。
これからおよそ一ヶ月経ち、すべての梅が沈み、氷砂糖も溶けました。
今年はいつもの35度の焼酎と、25度の焼酎、2バージョンで仕込んであります。
飲むのは一年以上あと。楽しみです♪
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